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◆金沢大学都市・河川防災講座でキックオフシンポジウム ◆ 2017.9.13

 先のたよりで今年4月から非常勤ながら金沢大学の寄附講座「都市・河川防災講座」の特任教授を務めることになりましたが,そのキックオフシンポジウムを金沢の「しいのき迎賓館」で盛況のうち開催できました(8月31日).
 北陸は比較的大災害にさらされた経験は少ないものの,かつては鳶山大崩壊,手取川大洪水といった巨大災害にさらされたこともあり,最近でも金沢の歴史的な景観が浅野川水害で蹂躙された記憶は新しいところで,備えを大幅に上回る災害に対するレジリエンスが期待されているところです.こうした背景から「都市・河川防災講座」が構想されたのです.

 「都市・河川防災」の解釈としては次のように説明しています.従来の治水が洪水を河川内におさめる技術(計画・設計・施工・維持管理)だったのに対し,計画を超えるハザードに対しては,流域にあふれることが前提の中で「生命を守り」,「社会・経済の壊滅的被害を減災する」危機対応が必要で,対象は河川から流域に移ってきます.さらにその流域を,金沢という特徴を持った都市 (観光,国際交流,伝統技能)でシンボライズしようというものです.そこでは,河川工学だけでなくさまざまな分野での研究分野間の連携も必要になります. 小生がハリケーンカトリーナの衝撃以来かかわってきた中部でのスーパー伊勢湾台風への対応(東海ネーデルランド高潮洪水地域協議会,略称TNTの取り組み)は主として高潮対策で,台風経路とともにタイムライン管理をどうするかといった話でした.これに対し北陸では,台風来襲よりも線状降水帯などの豪雨を対象とした治水から危機管理が課題です.それを先導する地域の防災・減災の学の拠点を限られた時間内につくりあげたいと思っています.こうした視点でシンポジウムでは,TNTの紹介によって,大規模災害対応への視点の転換を訴えました(このときのPPTはこちらよりご覧ください.そこで簡単なこの講座の経緯も説明しています).

 川に洪水を治める治水〜流域に氾濫するハザードへの危機管理対応へのパラダイムシフト.このパラダイムシフトがなかなか曲者です.われわれが活動している場は激甚な豪雨に対しては複数の河川の氾濫域.河川の管理主体がそれぞれの河川の治水計画を策定しようとした手法とはまったく異なるということの認識.1000年に一度程度の雨をL2と呼んで各河川の浸水想定が始まったばかりですが,河川ごとに雨が想定されるのでなく,豪雨域(レーダ雨量データの普及で,線状降水帯はしっかり認識できるようになった)の中にいくつかの管理主体が扱う河川があってそれらが順次破綻にさらされ被害が拡大していくことに留意しなければいけません.こうした災害の展開のなかでどのように生命を守り壊滅的な被害を減災できるか.それには,各河川でどのように計画が立てられ,どのように進捗させかつ維持管理しているかをしっかり把握していることが前提です.
 北陸の特徴のあるところでの議論が先行しますが,考え方は普遍で,治水から水防災,さらには巨大災害への危機管理行動と連動する体系についての研究を発信していけたらと思っています.   
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◆ 2017年も早や6月 ◆ 2017.6.23

 何も言わないではすまないとき.
 河川法改正が20年前のこの年のこの月.そのとき,この年創設された河川部会の原動力となった「新しい河川整備・管理の理念と其れを支援する河川技術に関するシンポジウム」(河川技術シンポには今もこの名前が生きている)を終えて,金沢大学から名古屋大学へ異動.この年は,環境影響評価法が制定される,応用生態工学会が創設されるなど,歴史の動きを感じながら自分も異動しました.それから20年.そうだったんだということだけですが,考えてみると,河川行政はどう進んできたのか..環境を河川管理の内部目的とし,基本方針・整備計画と河川整備の計画を2階建てにした..そのねらいはどのように生かされてきたのだろう.多自然川づくりは河川環境行政のシンボルで,これについては先週,多自然川づくり推進委員会の提言がありました.いいたいことの一部はその委員会の速記録に残されたはずですが,河川の環境行政は?治水も含めた河川行政はというとしっかり自分なりに評価しておきたいと思いながら,忙しさにかまけて......
 名古屋大学退職とともにそれまでとは違った目で「学」を見つめなおし,技術や行政との連携の糸口をつめたい願望に日々の行動が支配されています.それでも,学としての「応用生態工学」や「水工学」の行く末も気になるところではあります.応用生態工学も創設20年,昨年9月に会長として記念大会(数え年で20歳)を終え,つたない講演をしたところです.それを文章に起こすように学会から言われて,先日読み返して読み物化してみました(学会誌掲載予定).近々これにもアップさせてもらうつもり.これからは,どちらも,単に学としてだけでなく,技術や行政による実現・維持まで見通した展開に尽力したいと願っています.
 
 もうひとつの20年.
それは金沢大を去ってからの20年.実は1年以上前から,(一財)北陸地域づくり協会が金沢大学に河川防災の寄附講座を設立するので特任教授にとお誘いをいただきました.すでに,昨年4月から非常勤ではありますが(一財)河川情報センターの河川情報研究所長の職を与えていただき,気象から治水,水防災危機管理まで一気通貫で議論できる場での活動を開始しており,日常的に大事な寄附講座の特任を勤めるわけにはいかないとお断りしていました.それが非常勤というわがままな形でもということで,金沢大にある意味での復帰となった次第です.小生の,河川水理の原点は金沢時代の北陸の河川で培われたものであり,少しでも恩返しができればと思っています.テーマは都市・河川防災.河川の大規模氾濫が流域・都市域に伝播する状況での減災に資する技術や仕組みの開発と実装が目的(水工学・計画学・防災工学の連携).三人の特任教員の3年期限という限定された組織ですが,金沢大で土木教室を中心とした連携研究が出来る教員の体制・仕組みを考えていただき,限られた年限ででも,この地に防災・減災の拠点が根付くよう尽力したいと思っています.もちろん,名古屋でも,10年近くかかわってきた「スーパー伊勢湾台風」を想定した危機管理行動計画のたゆまぬ改良と実践に向けた努力をと考えています.いろんな場面でこれからもご支援,ご鞭撻ください.

 

◆ 謹賀新年 ◆ 2017.1.5

 あけましておめでとうございます.久々のHP更新です.
 2015年11月中旬に甲状腺がん摘出手術に伴って突然1か月あまり活動を休止しましたが, 昨年の正月休みから復活しています.
2016年度当初から,非常勤ですが一般財団法人・河川情報センターFRICSの河川情報研究 所長を拝命し,週の真ん中は東京に出かけていますが,これまで同様,毎日のように 元気に現場,研究会や会議を通して,河川・流域,防災・生態系保全にかかわる学術・ 技術・政策の橋渡しを目指して活動しています.退官後は専門的な分野だけでなくさま ざまな分野でも学びたいことがいっぱい.またこのHPで紹介できればと思っています. いろんな場面で皆様とお会いする機会があると思いますがどうかよろしくお願いします.
 この機会に,治水に向けた計画・設計・維持管理から水防災行動の一連化に向けたもの, 応用生態工学20年に寄せたもの,長良川水害40年を迎えた木曽三川流域のトピックスなど いくつかの 講演資料をアップします.   
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◆ 名古屋大学退職のご挨拶 ◆ 2015.6.24

 本年3月末日をもって,名古屋大学を定年退職しました.
 京都大学で水工学の勉強をスタートしてから数えると40年以上になります. 京都大学,金沢大学,東京大学,それにローザンヌ工科大学で素晴らしい師, 先輩・同僚,そして学生と交わることができ,また,専門とする水工学が貢献 できる学際分野や社会まで様々な方々と切磋琢磨できました.学術が技術になり, 社会に貢献できることを実感することができたとはいえ,持続的な社会への転換 へなお残された課題の大きさに,これからの若い世代に期待することとともに自 らやらねばならないやり残しも少なくありません.
 3月には河川学が河川・流域の整備・管理にどのように貢献するかについての 講演と,自身が展開してきた研究が学にどう根付いてきたかを「流砂の水理」と して普段の講義と変わらぬスタイルで話しできる最終講義の機会を得ました. また5月に教え子と教室が中心になって企画いただいた退職記念会では「流砂か ら河川・流域管理へ‐素晴らしい人たちとの出逢い」と題した肩肘張らぬ記念講 演をすることができました.これら3つの機会が良いけじめになりました.
 6月になってやっと,生活拠点を名古屋から奈良の自宅にしたのですが,まだ まだ国の審議会や委員会・研究会などの用務をこなしながら.徐々に新しい人生 への転換をと思っています.
これからも皆様からご指導,ご鞭撻をいただくことになるかと存じますが,これ まで同様にご指導・ご鞭撻お願いいたします.
退職関連の 講演資料も同時にアップします.   
shinsui
  

◆ ホームページの開設 ◆ 2015.6.24

 このたび,自身のホームページを開設しました.
退職に当たって,いくつかの講演会などの機会を設けていただいたのですが,より多くの方々にもその一部 をご覧いただきたいことや,退職後の自身を鼓舞することも含めて活動報告をしてみようと,慣れないこと に挑戦しました.
少しずつ工夫して発信していきたいと思いますので,気が向いた折にでも覗いてください.
 





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